日新館
日新館(にっしんかん)は、1803年に会津藩の藩主・松平容頌の命で建設された藩校で、藩士の子弟に学問と武道を教育する施設でした。家老の田中玄宰が「教育は百年の計」として提唱し、質実剛健な精神を重視していた会津藩で設立され、文武両道に優れた教育が行われました。藩士の子供は10歳で入学し、論語や武芸、水練(水泳訓練)、天文学など多岐にわたる教育を受け、ここから多くの優秀な人材が輩出されました。 日新館には、日本最古のプールとも言われる「水練水馬池」が設置され、体力と精神力の鍛錬が行われました。さらに、会津武士の徳育を学ぶための「什の掟」もあり、道徳と規律が強調されました。現在、日新館は観光名所として復元されており、弓道や坐禅、赤べこ絵付けなどの体験も提供され、当時の教育理念に触れることができます。