足利義材
足利義材(あしかが よしき/よしきよ)は、室町幕府の第10代将軍であり、9代将軍足利義尚の従兄弟にあたります。1490年、義尚の早世を受けて将軍職に就任しました。彼の治世は、既に室町幕府の力が衰退しており、地方の大名たちが勢力を拡大する時期に重なりました。 義材は、幕府の権威を回復しようと試みましたが、中央での権力争いや地方大名との対立に苦しみました。特に、強力な大名であった細川政元との対立が激化し、1493年に明応の政変が勃発。義材は将軍職を追われ、幽閉されてしまいます。その後も彼は政治的な復権を目指し、1508年に一時的に将軍職に復帰しましたが、再び失脚し、その後の室町幕府における影響力は大きく低下しました。 義材の治世は、幕府の衰退と戦国時代の到来を象徴する時期であり、幕府の権威を維持することが難しい時代に将軍として苦悩しました。