大伴弟麻呂
大伴弟麻呂(おおともの おとまろ)は、奈良時代から平安時代初期にかけて活躍した武官で、初代の征夷大将軍として知られています。天平3年(731年)に生まれ、父は大伴古慈斐です。宝亀10年(779年)に従五位下に昇進し、翌年には衛門佐に任じられました。その後、常陸介や征東副将軍などを歴任し、延暦10年(791年)には従四位下となり、征東大使に任命されました。翌年、征東大使は征夷大使と改称され、さらに延暦13年(794年)には征夷大将軍として節刀を賜り、蝦夷征討を指揮しました。この際、副将軍の坂上田村麻呂らと共に蝦夷に大勝し、翌年には従三位・勲二等を賜りました。 その後、東宮傅や治部卿を務め、延暦25年(806年)に致仕し、大同4年(809年)5月28日に79歳で薨去しました。弟麻呂の生涯は、蝦夷征討における軍功と朝廷での重職を通じて、日本の歴史に大きな足跡を残しました。