ざっくり簡単解説!征夷大将軍とは?
征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)は、古代から江戸時代まで日本において用いられた称号で、「夷(えびす)」と呼ばれた蝦夷(東北地方の先住民)を討伐するために任命された軍事指揮官を指します。最初にこの称号が使われたのは奈良時代で、東北地方の平定が目的でした。しかし、後にこの称号は単なる軍事指揮官としてだけでなく、実質的な最高権力者を意味するものとして歴史的に重要な役割を果たしました。
最も有名な征夷大将軍は、鎌倉幕府を開いた源頼朝です。1192年、頼朝が征夷大将軍に任命され、武家政権が誕生しました。これにより、天皇の下にありながらも、実際には日本の政治の中心となる存在となり、室町幕府や江戸幕府でもこの称号が用いられました。
室町時代では足利尊氏が、江戸時代には徳川家康が征夷大将軍に任命され、それぞれ幕府を開きました。幕府は「将軍」が支配する政権の中心となり、日本の歴史において重要な意味を持ちました。征夷大将軍の制度は、1867年の大政奉還によって廃止され、明治維新を迎えました。
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