ざっくり簡単解説!田沼意次とは?

田沼意次(たぬま おきつぐ)は、江戸時代中期の政治家で、遠江相良藩の初代藩主です。第9代将軍徳川家重と第10代将軍徳川家治の治世下で側用人から老中に昇進し、幕政を主導しました。意次は商業や産業の振興を図り、専売制の導入や南蛮貿易の奨励など、積極的な経済政策を推進しました。

意次の政策は、幕府財政を強化し、経済を活性化させることを目指しましたが、その一方で賄賂や利権に絡んだ不正が横行し、「田沼政治」として批判を受けました。特に、天明の大飢饉(1782年~1788年)による凶作と飢餓は、民衆の生活に大きな影響を与え、田沼の政治姿勢への不満が高まりました。

1786年、将軍徳川家治の死去を契機に、意次は老中職を辞任し、隠居を命じられました。その後の改革派である松平定信寛政の改革により、田沼時代の政策は多くが見直されました。田沼意次の経済政策は、功罪併せ持つものでしたが、江戸時代における商業発展への先駆的試みとして評価されています。

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