ざっくり簡単解説!麻田藩とは?

麻田藩(あさだはん)は、江戸時代に存在した藩で、摂津国豊島郡麻田村(現在の大阪府豊中市蛍池)に陣屋を構えていました。藩は1615年に、戦国時代の武将である青木一重(かずしげ)によって設立され、外様大名に分類されます。最初の石高は1万2000石で、1617年には1万石に減少しました​。

青木一重は、豊臣秀吉に仕えた後、徳川家康のもとで再出仕しました。大坂の陣後の和議成立時に青木一重は謝礼の使者として駿府に赴きましたが、家康の命令により京都で拘留され、以降大坂の落城の際には京都に居ました​。藩の統治はその後も青木家が続き、14代にわたって255年の長きにわたりました。

藩政の中で青木家は、藩校として直方堂を設立し、教育にも力を入れました。また、承応年間には、黄檗宗の僧である隠元隆琦の教えを受けるなど、宗教的な側面でも影響を与えました。藩は近代化の過程においても重要な役割を果たし、明治4年(1871年)の廃藩置県により麻田県に改編された後、同年中に大阪府に編入されました​。

麻田藩の歴史は、青木家が築いた地域文化や教育の発展に深く根ざしており、現在でもその遺産が地域に残されています。藩の陣屋跡は、豊中市において保存され、歴史的な観光地として知られています。

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