ざっくり簡単解説!三上藩とは?

三上藩(みかみはん)は、江戸時代近江国(現在の滋賀県野洲市)に存在した藩で、元禄11年(1698年)に設立されました。初代藩主は遠藤胤親で、最初は1万石を領有し、主に米作を基盤とする経済を持っていました。

遠藤氏はもともと美濃国の出身で、元々の藩は郡上藩から分立したものでした。藩の設立後、藩主は地域の治安維持や農業の振興に努め、特に教育の面でも力を入れました。藩校「修身館」は、藩士や庶民に学問の場を提供し、地域の知識層の形成に寄与しました。

三上藩は、幕末には新政府側に与する姿勢を示し、政治的な変動の中で幕府との関係を維持しました。特に、鳥羽・伏見の戦いが起こると、藩内でも新政府軍に対する支持が強まり、地域の抵抗運動にも関与することになりました。

しかし、1869年の廃藩置県により三上藩は消滅し、その領地は滋賀県に編入されました。藩の歴史は短命でしたが、藩主の教育政策や地域の発展に寄与したことは、後の滋賀県の文化や社会において重要な影響を与えました。

また、三上藩の遺構や伝統は現在も地域に残り、歴史的な名残を感じさせる場所となっています。

江戸時代の関連記事