ざっくり簡単解説!関宿藩とは?
関宿藩(せきやどはん)は、下総国(現在の千葉県野田市)に位置し、関宿城を藩庁とした藩です。1590年、徳川家康が関東を平定した際、家康の異父弟松平康元が2万石で入封し、関宿藩が立藩しました。その後、関宿藩は歴代8家が藩主を務めるなど、譜代大名として江戸幕府の支配下で重要な役割を担いました。
江戸時代を通じて、関宿藩は利根川と江戸川の水運の要所であったため、治水工事に尽力し、特に北条氏重は藩内の治水整備と「関宿落とし」と呼ばれる排水路の建設を行いました。幕末には、7代藩主の久世広周が老中に就任し、開国や条約締結を支持する一方、政治対立が続きました。その後、関宿藩は戊辰戦争や内部対立(久世騒乱)に巻き込まれ、混乱が続きました。
最終的に関宿藩は1871年の廃藩置県により廃止され、「関宿県」を経て千葉県に統合されました。現在、野田市には関宿藩の歴史を伝える関宿城博物館があり、藩政時代の資料や関宿城の模型などが展示されています。
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