ざっくり簡単解説!下妻藩とは?

下妻藩(しもつまはん)は、江戸時代常陸国真壁郡下妻(現在の茨城県下妻市)に存在し、複数回の立藩と廃藩を経た藩です。1606年、徳川家康の十一男・松平頼房が10万石で入封し、立藩が開始されましたが、1610年に頼房が水戸藩主となると、下妻は一度幕府の直轄領となります。その後、再び松平家や土井家などの支配を経て、1713年に井上正長が1万石で封じられ、井上家が幕末まで藩主を務めました。

井上家の治世下では農民への重税が課され、財政難や領内での自然災害が藩を悩ませました。幕末には最後の藩主・井上正巳が新政府軍に味方する姿勢を示したものの、佐幕派との内部対立が続き、戊辰戦争では一部藩士が旧幕府側につきました。改易の危機もありましたが、藩士の努力により存続を果たしました。1871年の廃藩置県で下妻藩は廃止され、現在も下妻陣屋跡などが歴史遺産として残っています。

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