ざっくり簡単解説!前橋藩とは?
前橋藩(まえばしはん)は、江戸時代に上野国(現在の群馬県前橋市)に置かれ、徳川家康の家臣・平岩親吉が1590年に封じられたことに始まります。初期の藩名は「厩橋藩」とされ、後に酒井家が藩主を務める際に「前橋藩」と改称されました。藩主は酒井家、松平家などが歴任し、特に江戸幕府の譜代大名として重要な役割を果たしました。
前橋藩の中心は前橋城でしたが、度重なる利根川の氾濫で城が損傷し、1767年に藩庁は川越に移され、前橋は川越藩の飛び地となりました。その後、1867年には川越藩主・松平直克による再築が許され、前橋城が再建されました。この再建は文久の改革と富国強兵策に伴うもので、生糸商人や地元民による資金援助もありました。
幕末には、前橋藩は戊辰戦争の際に新政府側に恭順しましたが、一部の飛び地で旧幕府軍との軋轢が生じ、藩の家老が自刃する事件も発生しました。1871年の廃藩置県によって前橋藩は消滅し、その後、地域は群馬県に編入されました。
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