ざっくり簡単解説!世阿弥とは?

世阿弥(ぜあみ)は、室町時代に活躍した能楽師、劇作家、演出家であり、能を芸術として完成させた人物です。彼は、観阿弥の息子として生まれ、父とともに足利義満の庇護を受けて成長しました。世阿弥は、能を単なる娯楽から深い哲学や美学を備えた芸術へと昇華させました。

彼の代表的な作品には、『風姿花伝』があります。これは、能楽の理論書であり、芸術や演技の理論を体系的にまとめたもので、今日まで演劇や芸術全般に影響を与え続けています。世阿弥は、「花」という美的概念を中心に、能の芸術性と俳優の心構えについて深く考察し、後世に大きな影響を与えました。

しかし、晩年の世阿弥は権力争いに巻き込まれ、将軍家から遠ざけられ、最終的に佐渡島に流刑となりました。それでも、彼の芸術的遺産は今なお能楽の根幹を支えており、日本文化に多大な影響を与えました。

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