ざっくり簡単解説!禅宗とは?
禅宗(ぜんしゅう)は、鎌倉時代に日本に伝来した仏教の一派で、座禅による修行を重視する宗派です。中国から伝わった禅の教えは、心の直接的な悟りを目指す実践的な仏教であり、言葉や理論に頼らず、座禅による自己の内面と向き合うことで悟りを得るとされています。
禅宗は、日本においていくつかの宗派に分かれます。代表的なのは臨済宗と曹洞宗です。臨済宗は、厳しい修行と共に、師匠から弟子への直接的な教えを重視し、悟りを得るために公案(難解な問い)を使って修行者の思考を刺激します。一方、曹洞宗は、黙々と座禅を続ける只管打坐(しかんたざ)を重んじ、日常生活の中での修行を通じて悟りを得ることを強調します。
鎌倉時代には、栄西や道元などの高僧が中国から禅の教えを持ち帰り、日本で禅宗が広まりました。特に武士階級に受け入れられ、鎌倉時代や室町時代には政治的にも宗教的にも影響力を持ちました。禅宗の簡素な生活観や無駄を排した精神性は、武士の精神性と共鳴し、武士道にも影響を与えました。
現在でも禅宗は、日本のみならず世界中で実践されており、座禅や禅の精神が広く親しまれています。
- 最終更新日: