ざっくり簡単解説!浄土宗とは?

浄土宗(じょうどしゅう)は、鎌倉時代初期に法然(ほうねん)によって開かれた日本仏教の宗派です。浄土宗は、すべての人が阿弥陀仏の救いを信じて「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と念仏を唱えることで、死後に極楽浄土に生まれ変わることができると説きました。この教えは、出家僧だけでなく、庶民や武士にも広く受け入れられ、鎌倉時代の社会変動の中で大きな支持を得ました。

法然は、比叡山で天台宗の教えを学びましたが、苦行や複雑な修行では救済されないと考え、阿弥陀仏の誓願に基づく信仰と念仏に専念する教えを説き始めました。浄土宗の教義は、阿弥陀仏の慈悲にすべてを委ねるという「他力本願」が中心であり、人々は念仏を唱えるだけで極楽往生が約束されるとされました。

この単純でわかりやすい教えは、戦乱や社会不安が続いた鎌倉時代の人々にとって大きな救いとなり、武士や庶民層を中心に信仰が広まりました。浄土宗は、日本で初めて庶民に広く受け入れられた宗派として、仏教の大衆化に貢献しました。

法然の弟子には、後に浄土真宗を開く親鸞などがおり、浄土系の教えは後の日本仏教に大きな影響を与えました。

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