ざっくり簡単解説!額田藩とは?

額田藩(ぬかだはん)は、現在の愛知県岡崎市額田町周辺に位置し、江戸時代に設立された小藩の一つです。1663年、譜代大名の本多氏がこの地に封じられ、額田藩が誕生しました。初代藩主の本多忠利は、徳川家康に仕えた本多家の家系で、以降、忠利の子孫が額田藩を治めました。藩領はおよそ1万石で、米の生産が中心であったほか、周辺の森林資源も活用され、薪炭などの産出も盛んでした。

額田藩は他の小藩同様、たびたび財政難に苦しみましたが、藩主たちは農地の整備用水路の建設などに取り組み、地域の生活向上に尽力しました。また、教育にも力を入れ、藩校「敬義館」を設立して藩士や地域の子弟の教育に努めました。幕末には、尊皇攘夷の動きが藩内にも広がり、時勢の変化に対応しようとする動きが見られましたが、明治維新後の廃藩置県により、1871年に額田藩は廃止され、岡崎県へ編入されました。現在、額田の地域には当時の史跡がいくつか残され、藩政時代の歴史と文化が息づいています。

江戸時代の関連記事