ざっくり簡単解説!生実藩とは?

生実藩(おゆみはん)は、下総国(現在の千葉県千葉市中央区および緑区)に位置し、江戸時代を通じて主に譜代大名の森川氏が治めた藩です。1627年、旗本から大名に昇進した森川重俊(もりかわしげとし)が1万石で藩を立ち上げ、藩庁として「生実陣屋」を設置しました。重俊は後に幕府の老中に抜擢され、藩政にも尽力しましたが、1632年に主君である徳川秀忠の死後に殉死しました。

以降も森川家が生実藩を代々支配し、藩主の多くが幕府の要職を務めました。幕末期には最後の藩主森川俊方(もりかわとしかた)戊辰戦争で新政府側に従い、廃藩置県を経て1871年に藩は廃止。生実藩の地域はその後、印旛県を経て最終的に千葉県へ編入されました。現在、生実藩に関連する遺跡や史跡は住宅地の中にわずかに残されています。

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