ざっくり簡単解説!水戸藩とは?

水戸藩(みとはん)は、常陸国(現在の茨城県水戸市周辺)を治めた江戸時代の親藩で、徳川御三家の一つとして徳川家康の11男・徳川頼房によって1609年に創設されました。水戸藩は江戸幕府を支える重要な位置にあり、江戸には出仕せずに領地を治める「定府」の役割を担い、将軍家を支援しました。

2代藩主徳川光圀は『大日本史』の編纂を開始し、学問と教育の推進に尽力しました。彼が招聘した明の儒学者・朱舜水の影響で、藩に水戸学が発展しました。この思想は幕末の尊皇攘夷運動に大きな影響を与え、9代藩主徳川斉昭の時代にさらなる勢いを増しました。斉昭は弘道館を創設し、教育や藩士の精神教育を強化するとともに、海防政策を重視し、外国勢力への備えも整えました。

幕末には尊皇攘夷運動の中心となり、桜田門外の変などで反幕府活動にも関与。水戸藩内は尊皇派と佐幕派の対立により内部抗争が続きましたが、最終的に明治維新を迎えました。1871年の廃藩置県後、水戸城跡や弘道館は今も歴史遺産として残され、多くの人に親しまれています。

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