ざっくり簡単解説!松尾藩とは?
松尾藩(まつおはん)は、明治時代初期の1868年に上総国(現在の千葉県)に成立した短期間の藩です。元々遠江国掛川藩主であった太田資美が上総国武射郡へ5万3千石で移封され、はじめは「柴山藩」と称しましたが、のちに「松尾藩」と改名されました。藩庁は柴山村に置かれた仮庁から松尾に移され、松尾城の建設が始まりましたが、最終的に城は未完成のまま廃藩置県を迎えます。
松尾藩では西洋の稜堡式(りょうほしき)要塞を参考にした城郭を計画し、学問所や物産会所を設置するなど、新たな藩の基盤づくりに尽力しました。しかし、1871年の廃藩置県により松尾藩は松尾県へ改組され、同年11月には木更津県に編入されました。現在も山武市の松尾地区に、当時の藩庁跡や知事邸跡がわずかに残り、歴史を伝えています。
- 最終更新日: