ざっくり簡単解説!斗南藩とは?

1870年-1871年(廃藩置県まで)

斗南藩(となみはん)は、戊辰戦争で敗北し所領を没収された会津藩が、明治2年(1869年)に再興を許され、翌年に設立された藩です。藩庁は現在の青森県むつ市田名部に置かれ、石高は3万石でした。藩名の「斗南」は「北斗以南皆帝州」(北斗星以南はすべて天皇の領土)の詩句に由来するとされています。斗南藩の領地は、現在の青森県下北郡と三戸郡にまたがる70村で構成され、他に北海道の太櫓(ふとろ)、瀬棚、歌棄(うたすつ)、山越の4郡にも領地がありました。しかし、下北半島は寒冷で農業に適さず、旧会津藩士たちは厳しい生活を強いられました。明治4年(1871年)の廃藩置県により斗南藩は廃止され、弘前県を経て青森県に編入されました。斗南藩は、わずか1年5か月余りの短命な藩でしたが、旧会津藩士たちの苦難の歴史を象徴しています。

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