ざっくり簡単解説!忍藩とは?

忍藩(おしはん)は、武蔵国埼玉郡(現在の埼玉県行田市)に位置し、戦略的に重要な場所として江戸時代に多くの譜代大名が統治した藩です。初代藩主には徳川家康の四男松平忠吉が配置され、関ヶ原の戦いでの活躍後、尾張へと転封されたため、忍藩は一時幕府直轄領となりました。1633年には「知恵伊豆」と称される松平信綱が藩主となり、島原の乱を鎮圧する功績を残しています。

その後、阿部家が藩主を務め、特に阿部忠秋が老中に就任して以降は「老中の藩」として幕府の重要拠点として発展。阿部家の時代には石高が最終的に10万石にまで増加し、京都所司代や大坂城代といった要職も歴代藩主が担当しました。しかし、これにより藩の出費が増え、度重なる自然災害もあって藩財政は逼迫していきました。1823年には奥平松平家が入封し、幕末には藩内が新政府支持に傾き、戊辰戦争にも参加しました​。

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