ざっくり簡単解説!太政官とは?

太政官(だいじょうかん)は、7世紀末から導入された律令制度において、日本の中央政府の最高行政機関であり、政治を運営する中心的な役割を果たしました。太政官は、天皇のもとで国政を統括し、行政や司法、立法などの広範な権限を持っていました。

太政官の構成は、最高職である太政大臣を頂点に、左大臣右大臣大納言などが配置されていました。これらの高官たちは、天皇の意向に基づき国の重要な政策を決定し、全国の政治、法律、経済の運営を指揮しました。太政官は、式部省兵部省などの省庁を統括し、それぞれの分野で政務を遂行しました。

平安時代には、太政官はますます重要な役割を果たし、特に藤原氏などの有力貴族が大臣職を独占することで、日本の政治の実権を握っていきました。一方で、天皇の政治力が徐々に弱まり、実際の政治は貴族たちによって運営されることが多くなりました。

鎌倉時代に入ると、武家政権が台頭し、太政官の権威は次第に低下しましたが、形式上は幕末まで存続しました。1868年の明治維新を機に太政官は廃止され、内閣制度に移行しました。

太政官は、日本古代の律令国家において、中央集権的な国家運営を行うための重要な機関として機能し、その歴史的役割は非常に大きいものです。

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