ざっくり簡単解説!侍所別当とは?
侍所別当(さむらいどころべっとう)は、鎌倉幕府において設置された役職の一つで、侍所(さむらいどころ)の長官です。侍所は、鎌倉幕府の軍事や治安維持を担当する機関であり、別当はその最高責任者として幕府の武士団を統率し、軍事・警察業務を指揮しました。侍所別当は、幕府の重要なポジションであり、鎌倉幕府を支える武士政権の中核的な役割を果たしました。
初代の侍所別当には、和田義盛が任命されました。義盛は、鎌倉幕府の設立に大きく貢献し、源頼朝から深い信頼を受けていた武将です。侍所別当として、彼は幕府内の武士団を掌握し、治安の維持や軍事行動の指揮を行いました。この役職は、幕府内での軍事的な指導権を持つため、侍所別当の地位は非常に高く、幕府の権力基盤を支える重要な役割を果たしていました。
しかし、後に侍所別当は、北条氏が幕府内で権力を握る中でその影響力を失い、義盛自身も1213年の和田合戦で北条義時に敗北し討ち死にしました。侍所別当の存在は、武士政権の初期における軍事指導者としての重要な役職を象徴するものでした。
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