ざっくり簡単解説!佐野藩とは?

佐野藩(さのはん)は、江戸時代下野国安蘇郡(現在の栃木県佐野市)に存在した藩で、藩主が何度も交代した複雑な歴史を持ちます。初期には、戦国時代以来この地を治めていた佐野氏が藩主となり、3万9000石を領しました。佐野信吉が築いた佐野城を拠点に、鋳物産業の発展や町の整備を進めましたが、1614年に信吉が改易され、佐野藩は一時幕府直轄領となりました。

1684年には、大老であった堀田正俊の子である堀田正高が1万石で入封し、佐野藩が再興されました。この時代には「佐野陣屋」を中心に藩政が行われ、藩校「観光館」が設立されるなど教育にも力が注がれました。幕末には、佐野藩の支藩・堀田佐野藩が尊皇攘夷運動に加わり、幕府からの命令で各地の騒乱鎮圧にも参加しました。明治維新後、佐野藩は廃藩置県に伴い廃止され、その歴史は佐野市の文化遺産として残されています。

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